2010年10月02日
港川人の顔が変わった その1
左:新しい研究をもとに、国立科学博物館が作り直した港川人の復元図
右:国立科学博物館に展示されている港川人の復元像。縄文人の祖先と考えられたので、日本人の雰囲気だ(朝日新聞2010.6.28から転載)
衝撃的に港川人の復元図が変わった。
「港川人の下顎骨の解析結果、港川人と本土の縄文人とはあまり似ていない。港川人の形態的特徴は、現代のオーストラリア先住民やニューギニア集団に近い。」
このことの意味合いを港川人の新しい復元図(左)を見て実感した。
港川人が遠くに行ってしまったような感じもしたが、自分の周りの人を見ると、新しい復元図に似ている人も結構いるような気もする。
港川人と本土の縄文人は似ていないことがわかってきたが、沖縄の縄文人との比較は、沖縄の古い縄文人骨が十分に見つかっていないため、まだ行われていない。
同じ縄文人でも、本土と沖縄では違いがある。
港川人が沖縄の縄文人につながった可能性はまだ残っている。
追 伸
教科書に載るような発見の相次ぐサキタリ洞(南城市、玉泉洞の道向い)のこと、どのぐらいご存知ですか。
国内最古の「石器と人骨のセット」出土 2011年
世界最古の「釣り針」出土 2012年
国内最古の「貝器」出土 2014年
国内最古の「埋葬人骨」出土 2014年
「サキタリ洞とその隣人たちー港川人はサキタリ洞に来たのかー」出版 2018年
(「港川人の顔が変わった その1」は、p39に収録しています。)
サキタリ洞に関心のある方は、ぜひお読みください。
最後までお読みの方は、もれなく、「日本最古の顔」にご対面いただけます。
『最古』最高!サキタリ洞
ジュンク堂(2階沖縄関係書)、球陽堂など有名書店、沖縄県立博物館・美術館【ミュージアムショップ「ゆいむい」】で好評発売中! ネットでもお買い求めいただけます。
クリックしてください。
新星出版 600円(チープで、ディープです。)
Posted by クワガタ at 09:21│Comments(4)
│港川人
この記事へのコメント
新しい港川原人の方が親しみを感じますね。
ウチナージラーをしているのはやっぱり左の方。
髪と髭を伸ばせばこんな顔になりそうな人は近くにいるような気がしますね。
ボクは右に似ているけどね。
ナマリ以外はナイチャーと思っているけど・・・。
ウチナージラーをしているのはやっぱり左の方。
髪と髭を伸ばせばこんな顔になりそうな人は近くにいるような気がしますね。
ボクは右に似ているけどね。
ナマリ以外はナイチャーと思っているけど・・・。
Posted by yoshibo at 2010年10月04日 20:59
yoshiboへ
港川人の新しい復元図に、日本人には見えないとショック受けた人もいるようです。
港川人の新しい復元図に、日本人には見えないとショック受けた人もいるようです。
Posted by クワガタ at 2010年10月06日 20:24
最近だと縄文人自体が多様だった事も分かってきたから、南方由来の縄文人の先祖なのは変わらないんじゃないかな?
Posted by 通りすがり at 2016年03月30日 13:38
通りすがり 様
コメントありがとうございます。
返事がおくれましたが、沖縄県内から前期縄文時代の状態のよい骨が見つかれば、はっきりすると考えられています。
コメントありがとうございます。
返事がおくれましたが、沖縄県内から前期縄文時代の状態のよい骨が見つかれば、はっきりすると考えられています。
Posted by クワガタ at 2016年04月10日 08:24