14世紀前半の城壁現る!中城城

クワガタ

2019年02月10日 13:21

中城城のボランティア文化財ガイドの皆さん(おそらく)と一緒に、中城村教育委員会の渡久地さんから話が聞けました2019.2.2(土)。

中城城の築城は、14世紀後半とされていたが、14世紀前半に遡ることになる。
今回発見された14世紀の城壁は、中城村役場が、近代(19世紀)に石工を集めて建てた城壁に覆われるようにして見つかった(中城村役場は沖縄戦で焼失)。今回の城壁修復作業がなかったら、発見されなかっただろう。
発見された14世紀の城壁の基盤のすぐ上の黒い層から、13世紀末~14世紀前半の中国製磁器が出土した。このことから、新発見の城壁は、14世紀前期~中期のものであると判断した。専門家も注目している。

なお、15世紀前半頃の城壁の石材(琉球石灰岩)の表面に小さい穴がみられるのは、地表の石灰岩が使われたからであり、急こしらえだったかもしれない。

【奥から、15世紀前半頃の城壁(布積み)、今回発見された14世紀前半頃の城壁(布積み)、近代の城壁(きちんと積まれた野面積み、仮称:乱積み)、15世紀前半頃の基壇構築の石積(布積み)】(中城村教育委員会による現場掲示写真)
石積は、野面積み→布積み→相方積みと時代を経て発達しているが、ここでは近代の城壁が野面積みなのが面白い。


【近代の城壁に長く覆われていたため、白く新しく見える。上段程、石が小さくなっている。】

【黒い層(黒い層は、生活層であることが多い)から、13世紀末~14世紀前半の中国製磁器が出土】

【出土した13世紀末~14世紀前半の中国製磁器】(中城村教育委員会による現場掲示写真)

関連記事