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2012年09月16日

大山盛保 奇跡を掘り出した男 その4  化石発見方程式  

大山盛保 奇跡を掘り出した男 その4  化石発見方程式  
クリックで拡大 港川人1号 写真は「今明かされる 先史沖縄人」のパネル展示から

 化石発見方程式:R=akF・E(t,d)
 
京都大学名誉教授の瀬戸口烈司さんの導き出した化石発見方程式がある。

これを使って、大山盛保さんの港川人発見の要因を探ってみよう。  

R=akF・E(t,d)
 
Rは結果(Result)、つまり化石が発見されたかどうかという結果。

aは研究者の能力・資質(ability)(資金獲得や有能な協力者や研究機関の協力を取り付ける能力)。

kは調査地点に固有の係数(沖縄は、石灰岩が多いため化石が残りやすい)。

Fは運(fortune)(神のみぞ知る)。

Eは努力(Effort)の程度だが、努力をはらった時間(time)、つまり調査に費やした
期間の長さと、準備も含めた努力の密度(density)の両方に関係する。

大山さんは、購入した石材に動物の化石を発見し、その石材が採取された港川の採石場へ頻繁に通い始め、家族をはじめ地元の研究者の協力を得ながら自前で発掘開始。

石材採掘のない休日だけでなく、採石中の休み時間も利用して発掘を続け、人骨を発見し東京大学の鈴木 尚さんに調査依頼したことから、鈴木さんを団長とする研究機関による調査が始まった。

大山さんは、古い人骨を見つけるとの信念のもと、1967~1970の4年間に港川フィッシャー
に132回通って港川人を発見している。

従って、大山さんの場合は、aの研究者の能力・資質(ability)、Eの努力(Effort)の程度は相当に高いと考えられる。

Fの運(fortune)は神のみぞ知るだが、港川人発見という結果を出しており、大山さんは持っていると判定される。
 
「私が大学でも出ていて学問があったら(港川人は)見つからなかったでしょう。運が良かったんです。」と,大山さんは語っている。

R=akF・E(t,d)

港川人発見=(研究者・家族等の協力)×(石灰岩質の沖縄)×(幸運)×(4年間の
発掘作業,発見への情熱)
                                                おわり        

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Posted by クワガタ at 18:53│Comments(0)大山盛保
 
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